(この記事は2018年5月30日に更新されました)
感覚をトレーニングすることで、身体が変わる?
トレーニングと聞くと、身体を動かすことをイメージすると思いますが、感覚情報を変えると即座に動きが変わります。
今日は、そんなお話をしたいと思います。
感覚のトレーニング
神経の三つの役割
僕たちの身体を動かす「脳と神経」には大きく分けて三つの役割があります。
一つ目は周りの状況を感じる「インプット」
- 五感の情報
- 三半感覚
- 内臓感覚
二つ目は、インプットの情報に意味付けをする作業の「解釈」。これは、主に経験がベースになります。
- 人の表情を見て、怒っていることに気づく
- 食べても安全な匂いを嗅ぎ分ける
- 身体を動かす、良いときの感覚
そして三つ目は、意識的にも無意識にも何かアクションを起こすシグナル「アウトプット」です。
- 身体を動かすこと
- 考えること
- 身体の痛みなど、身体を守るために働く様々な症状。
この三つが言わばループのように働く事で、僕たちは生活しています。
僕たちが問題とするのはアウトプットが多いのですが、アウトプットの基になっているのはインプットの情報です。
つまり、インプットを変えることでアウトプット(動きや痛み)の問題を変えることができるのです。
注目して欲しいのは、「身体の痛み」がアウトプットに含まれていること。
身体を感じる能力が上がると、身体の動きや今感じている痛みにも変化が起こります!
感覚をトレーニングする事とは??
感覚をトレーニングする事とは、充分に機能できていない感覚神経を刺激してあげる事です。
インプットの情報(感覚情報)が充分でないとき、動きや、考え、痛みに問題が起きてきます。
では、なぜインプットは不足するのでしょうか?その理由は大きく分けて二つです。
1 充分に使われていない
神経細胞は生き続ける為に、栄養以外に必要な物があります。
それは、「刺激」です。
つまり、しばらく使われなかった感覚神経はだんだん退化して行ってしまいます。
その結果、より感じる力を失ってしまうのです。
逆に、使えば使うほど感覚は鋭く、より細かくなっていきます。
2 ケガなどで感覚神経がダメージをうける事
気づかないうちに感覚神経がダメージを受け、充分な情報を脳に届けていない事があります。
たとえば、足首の捻挫など。
腓腹神経がダメージを受けて、足首の感覚が充分でないまま動いてしまっていることはよくある事です。
感覚のトレーニング
今日ご紹介するのはトレーニングにもなる簡単な手の感覚のゲームです。
2人1組で行ってください。
感覚を鮮明にすると一体身体にどんな変化が起こるのでしょうか?

まずは、前屈の硬さをチェックします。

片手ずつ行なっていくのですがやり方は簡単です。
まず、テストされる人は目を瞑り、指を2本タッチしてもらいます。そして触った指の間に何本の指があるのかを当てて行きます。

たとえばこんな場合、2本が正解です。5回行なって正解数をカウントします。
反対の手を同じようにチェックします。

正解数が少ない方の手をもう一度行うのですが、今度は数字を言った後に目で見て確認するようにします。このフィードバックがトレーニングになります。

最期のトレーニング5回、計15回が終わったところでもう一度前屈をチェックしてみます。

いかがでしょうか?ほとんどの人で柔らかくなる効果を感じていただけたかと思います。全問正解できた方は、同じことを足の指でやってみてください。
まとめ
今回行ったのは、正確な情報が必要な手の感覚をトレーニングする事ですが、感覚情報の大切さをお分かりいただけたかと思います。
「こんなちょっとしたことで身体が変わるなんて!」と驚かれた方も多いのではないでしょうか?
身体はちゃんと動くために、感じる能力が働いている必要があります。
脳はちゃんと感じれていると、筋力や可動域などのストッパーを自然に外してくれるんですね!
感覚をトレーニングする事で、より動ける身体を手に入れましょう。
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