新事実!!腰痛の本当の原因~身体の痛みと脳の仕組み~

(この記事は2017年8月13日に更新されました)

原因の分からない体の痛みは人々を不安にします。しかし、痛みへの認識を変えることで解決策が見えてきます。

非常に大切な事ですので、是非最後までお読み下さい。

腰痛の本当の原因~身体の痛みと脳の仕組み~

身体の痛みに関する誤解

腰痛を含め、痛みの仕組みについては未だに多くの人が誤解をしている事があります。

 

それは…..
痛みの箇所に問題がある」と考えることです。

 

身体のどこかに痛みがある時、行われる治療の殆どは、その箇所をターゲットにしたものです。
腰痛であれば、腰回りの筋肉、ヘルニア、腰椎の動き等に原因があると考えますよね。

 

 

実は、そういった『問題』とあなたが感じている『痛み』は直接的にイコールの関係ではなかったのです。

 

 

痛みのメカニズム

脳が「痛み」という物をどのように作り出しているのかを見ていきましょう。

 

 

先ほども述べたように、 問題=痛みではありません。

 

18世紀の痛みの仕組み
(Cartesian model と言う18世紀の「痛みのセオリー」何が間違っているか分かりますか?)
 

 

脳は、身体が抱えている全ての『潜在的な脅威』を総合的に判断して痛みの感覚を作り出します。

体にある全ての神経からの情報は、脳の源皮質を通り、意識へと登ります。そこでは、無意識に「神経からの刺激」が体にとって有害なのか?無害なのか?を判断しています。そして、その判断は必ずしも正確ではありません。

源皮質が認識する脅威の総量がある一定のレベルを超えると、脳は痛みを発します。

例えば、注射されるとき。
針の先が思った以上に太い事に気づいてしまい、しかもそれが皮膚にはいってくるのを見ながら、「うっ、ガマンだ!」なんて身体を固くして息を止めてると….. 凄く痛いですよね!

 

注射の痛み

 

逆に、 すごく上手な先生に当たって、「今日何食べたの?」なんて質問されながら、リラックスした状態で刺されると…同じ注射でも大して痛くなかったりします。

 

 

ここで脳が感じている『潜在的な脅威』とは、針による皮膚の神経の刺激だけではなく、「眼から入ってくる情報」「過去の記憶」「病室の匂い」「酸素の低下」あらゆる情報を総合し、解釈して、痛みを作り出します。

 

その目的は、私達に危険が迫っている事を伝え、何か行動を起こさせる事なのです!

 

 

『皮膚や痛い場所が刺激されているから痛い!』訳ではないのですね。

 

 

脳が感じる「脅威」と痛み

と言うことは、痛みからただ意識を逸らせばいいの??

いいえ。違います(笑)

 

私たちの身体は、これだけ安全な世の中であっても、ありとあらゆる物に『潜在的な脅威』を感じています。

痛みの箇所に起こった変化(ダメージや不具合)はもちろん。

職場や家でのストレス、眼の疲れや左右差、三半規管の問題、昔の傷跡、呼吸、内臓の不調、運動不足、睡眠不足、一つ一つの関節の可動の悪さ、左右の脳の不均衡……. ありとあらゆるものが潜在的な脅威として認識されています

こういった脅威を多く抱えていると、体は痛みを発しやすくなります。

逆に「ひとつづつ」減らしてあげれば、今どこかに感じている痛みに変化を起こすことができます。

 

と言っても、イマイチピンとこない人も多いかと思います。
そこで、痛みに関して面白い事を書いてある本を見つけたので是非参考にして下さい。

 

 

A Guide to Better Movement: The Science and Practice of Moving With More Skill And Less Pain

統計上、痛みの症状が全く無い人であっても、その52パーセントは、最低でもひとつの椎間板が突出しているか、MRIによって確認できる異常を背中に抱えている。

同じようなMRIの研究で、今まで一度も腰痛を発症したことのない成人の3分の1は、背骨になにかしらの異常が見られ、60歳以下では20パーセントの人にヘルニアを確認する事ができる事が分かった。

痛みの症状が全くないホッケー選手を検査した結果、70パーセントの選手に股関節、骨盤の異常が確認できた。また、54パーセントの選手は股関節唇に損傷を抱えている。

統計上、痛みの症状がない20~68歳の60パーセントは膝関節になにかしらの異常を抱えている。

ひとつの研究では、何も症状がない人であっても、その23パーセントはローテーターカフを裂傷している事が分かった。これを書いた人はこの異常な数に対して、ある程度までは加齢とともに起こる極当たり前の磨耗として考えられるべきで、痛みの原因や機能低下には繋がらないと結論づけている。

痛みの自覚が全くない、オーバーヘッドモーションの多いアスリートは、40パーセントが利き手のローテーターカフの一部もしくはその全幅にわたり裂傷を抱えている。利き手じゃない方にこの裂傷は全く見られず、どちらも痛みを発していない。
調査から五年後。 誰一人として問題となる症状や、痛みを発症していない。

この様に、たとえ痛みの自覚がゼロであっても、 成人の身体を MRI でチェックすれば、ほぼ確実にどこかしらに異常が確認できる。

主要な関節に起こる殆どの退後性の変化はごく自然な物であり、人生においては当たり前に予測できるもの。

必ずしも痛みを発するとは限らない。

 

 

 

痛みの神経?脅威の神経?

 

 

「痛み」=『身体のダメージ』ではない事がお判りいただけたかと思います。

 

 

でも、「身体には痛みの神経があるじゃないか!」と思われた方。

実は、痛みの神経と言う物はありません。

存在するのは『脅威を感じる神経』(侵害受容器)なのです!

 

もしこれが、直接痛みを感じる神経だとしたら、全身常に痛くてたまらないのです。なぜなら、すべての「脅威を感じる神経」は、常にある程度刺激されている状態にあります。

 

その刺激は、全てが痛みとして認識される訳ではありません。
脊髄や脳幹で抑制され、または視床下部で意識に上げるべきか否かを調整されているのです。

 

つまり、どこかに感じている「痛み」というのは、あなたが今感じている全ての脅威の総量に影響されています。睡眠不足の解消で治る腰痛があったりするのはこの為です。
 

また、腰には特に多くこの神経が配置されています。そのため、ストレスレベル(脅威)が上がったときに痛みを感じやすいのは「腰」なのです。

痛みはニューロンのコネクション?

痛みはニューロンのコネクションです。

脳は何か行動を起こさせるためのシグナルとして痛みを作り出します。しかし、新しくニューロンを繋げて痛みを作り出すのは脳にとってエネルギーがいる作業です。

そこで、昔使ったことのある回路を使います。

そのため、そこに問題がなくても、一度痛い思いをした箇所などは傷みを発し易くなります。
仕事や家庭で物凄いストレスにさらされた時、同時に昔の腰痛が戻ってきたりするのです。

 

 

痛みを取り除くには??

では、どうしたら痛みを取り除く事ができるのでしょうか?

それは、見てきたように『脳が感じている脅威を減らす』事です。
 

人間の体はあらゆる不具合を代償することに長けています。実は、ほとんどの体組織へのダメージはさほど問題ではないのです。

長年痛みが続く箇所であっても、実は治っていないのは「痛み」だけのケースが殆どです。

痛みを治す上で本当に問題なのは、脳の源皮質が「身体を守らなければ!」と認識してしまっている事なのです。
 

 

まで動いてなかった関節を動かす事、皮膚の古傷のトリートメント、眼や三半規管のトレーニング、左右の脳幹を別々に刺激する事など、痛みの箇所だけでなく様々なアプローチが可能です。

一方で、何に脅威を感じているかは人によるため、腰痛等の痛みを治す特定の方法と言うのはありません。

マッサージや整体で治る人もいれば、筋トレで治る人もいます。それら全ては神経への刺激を通して、脳の情報不足を補う事と定義できます。

ここでは、腰痛その他痛み改善のひとつの方法としてジョイントモビリティエクササイズを紹介させて頂きます。 関節はたくさんの神経が集まる場所です。 その中でも、足は関節の塊です。うまく動かずにショックアブゾーバーの役目を果たせない事は脅威になり得ます。是非お試し下さい。

正しい知識で身体と向き合う

いかがでしたか?

 

実は、痛みに関する認識も、痛みの感じ方に影響します。「痛みがあるから、体に問題がある。」そう信じる事が、痛みをより強くします。

 

そういった意味で、このブログが皆さんのお役に立てればという思いで書かせて頂きました。

 

「あぁ○○が痛い!たぶん、何か問題があるんだな。」
お医者さんに行って診てもらえば、何かしら、原因は特定されます。
 

 

しかし、先程見ていただいたように、誰しもが身体をチェックすれば問題はでるものです。そして、その問題が本当に体にとって問題なのか、もう一度考えて見て下さい。ブロック注射を打つ、手術をする事だけが解決策ではありません。
 

外科治療を否定するつもりはありませんが、手術で作った傷は、逆にその後大きな脅威として身体に残ります。

是非その前に、信用できるフィジカルセラピスト、ボディワーカーを見つけて相談することをお勧めします。

長くなりましたが、最後まで読んで下さりありがとうございました。